「中東にて」 菊池絵美 in the Middle East  by  Emi Kikuchi

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カテゴリ:terrorism テロリズム( 1 )


2007年 08月 18日

terrorism テロリズム

・・・井伊政権の下で尊王攘夷論を弾圧した京都町奉公所の者たちに復讐することなどでした。・・・行為はテロリズムにほかなりませんが、尊攘激派はこのようなテロを「天誅」、つまり天に代わって自分たちが罰してやるのだ、と考えていました。
・・・井伊政権の下で密告をした与力や目明しから佐幕派とみなされていた文人たち、外国との貿易で大もうけしたと見られた商人たちまでもがテロに遭い、ある者は街角で絞め殺され、ある者は首を鴨川の河原に晒される運命をたどりました。凄惨で血なまぐさい空気が京をおおいつくしたのです。

(「幕末入門」 中村彰彦 著 中央文庫 より)


幕末の日本は、同胞の日本人へのテロだけでなく、下関戦争=長州藩VSイギリス、オランダ、フランス、アメリカ 、薩英戦争などの大規模な戦争(紛争?)から、外国人への発砲事件や異人斬り、イギリス公使館の焼き討ちなど、外国勢・外国人へのテロ=攘夷 が絶えなかった。その一方で、外国に密航する留学生が絶えなかったのである(真の攘夷を成し遂げるため、海外で学ぶ必要があったのである。危険を冒してもお国のために渡ったのであった)。自爆した高雄丸など、昨今のイラク情勢や中東情勢は、幕末の日本と同じようなものである。

また、イラン現大統領・アフマディネジャド大統領が、かつてのアメリカ大使館占拠事件に関わった、と、本人は否定するも欧米から批判されている問題だが、元松下村塾生で長州藩士であり、維新後は新政府で中心的な役割を果たし日本国初代内閣総理大臣となった伊藤博文も、文久2年、1862年のイギリス公使館焼討事件に参加した人物であったことを踏まえると、日本人の中東意識が随分変わりより中東理解が深まるであろう。また、中東の人々が日本の幕末・維新の歴史を知ったら、日本および日本人に尊敬の意を抱くであろう。が、彼らの日本知識は、せいぜい侍、忍者と、広島・長崎の原爆くらいである。


参照:上記「幕末入門」、「世界を見た 幕末維新の英雄たち -咸臨丸から岩倉使節団まで-」 新人物往来社 等
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by Emi_Kikuchi_jp | 2007-08-18 18:06 | terrorism テロリズム