「中東にて」 菊池絵美 in the Middle East  by  Emi Kikuchi

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カテゴリ: ・jihad al-Akbar( 1 )


2007年 08月 18日

Jihad al=Akubar   ジハード・アル=アクバル


かつてオマルのもとに毒を盛った大盃が送られてきた。
オマル「一体、なんの役に立つのか」
「・・・(敵などに)ほんの少し飲ませますと、人知れず死にまする。この毒を少量用いますと、まったく気づかれずに殺すことができまする。」
オマル「・・・わしにくれ。わしが自分で飲む。わしの身体の中には剣では殺せぬ恐ろしい敵がおる。わしにとって世にこれほど恐ろしい敵はないほどの大敵が。」
「それにしても、これを全部一度に飲まれることはありますまい。・・・これ全部では、優に十万人は殺せましょう。」
オマル「ところが、わしの敵も実は一人ではないのだ。というのはその男、千人力でな、すでに十万人は人を倒しておる」といったかと思うと、・・・ぐっと一息に飲み干してしまった。居合わせた人々は全てその場でイスラーム教徒になり、「貴方の宗教は本物だった」と叫んだ。ところがオマルは、「お前がたみんなイスラーム教徒になった。だが、この不信心者(オマルを指す)だけは、まだイスラーム教徒になりきってはおれぬ」と嘆じたという。

(「フィーヒ・マー・フィーヒ」 マウラーナ著 -「ルーミー語録」より-)


ここでいう“イスラーム教徒”が、“真のムスリム”の意である。


「わし(神)自らが彼の耳で聞き、彼の目で見る」(有名なハディースの一部) =人間が召使いの位を超えて王者になるというのは、スーフィズムでは人間が人間性を脱して絶対者と冥合し、神に融合し、神と区別がつかなくなることの象徴)。 (同著)

この境地に達した人を神秘主義では“真のムスリム”と呼ぶ。
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by Emi_Kikuchi_jp | 2007-08-18 20:08 |  ・jihad al-Akbar